株式会社アフレル
強みを引き出し、シナジーを創る。
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弊社が提供するサービスはコーチング及びカウンセリングの有資格者が監修しています。
株式会社アフレル 〒321-0342 栃木県宇都宮市福岡町580-2

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未体験の頂を目指すにはベースキャンプが必要

 

アフレルコラム30 2024.4.15 ジブン・ベースキャンプを持つ意味
未体験の山頂を目指すにはベースキャンプが必要です。
食料や水、装備、ルートシミュレーション、関係者との情報共有、十分な休息ができる安らぎの場所があるから未体験の頂を目指すことができる。もちろん天候や不測の事態によってアタックをやめ、下山という判断も重要です。

本来職場もベースキャンプであるべきだと思います。心理的安全性が確保され、一人ひとりが心と体を整え、目標をクリアするための対話を重ねる。上司からの指示命令ではなく方針をおさえつつ自分達で様々な視点で最適な選択を考え行動していく。予定調和の話し合いではなく、それぞれの思考、動機づけを活かし、ベストを尽くす。うまくいかなかったことはチームの財産としてしっかり振返り次のアタックや後進の若手育成に活かす。若手社員は先輩たちの失敗から学ぶ姿勢に心を動かされ、チャレンジする勇気を持つのだと思います。若手社員の定着率向上に大きく影響するものと思います。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司 (一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
 

悩みの中身を棚卸しする

誰もが一人では気づけない。対話しながら自分を客観視する

 

アフレルコラム29 2024.4.11 エネルギーはどこから漏れる?
誰もがエネルギーに満ち溢れ、理想の状態に向かって行動していきたいと思っています。しかし実際には様々な心配事が頭の中に浮かび集中力を保てなくなる。いつの間にかエネルギーレベルは下がり気味。
アフレルが企業研修でお伝えしている「心配事の中身を棚卸しする棚卸しするワーク」で、次の割合を示しています。
自分の心配事の65%は起こりそうもないことに関すること、20%はもう変えられない過去のこと、10%はどうでもよい他者の意見、5%が本当に注力すべきこと。
95%の悩んでも仕方がないことに気づき、5%の集中すべきことに注力する。
そうはいっても一人ではこの95%には気づけない。研修の中で他者と対話する中で、自分を客観視できるのです。社員のモヤモヤを減らすだけでも組織のパフォーマンスは格段に変わります。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司 (一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
 

小さな習慣の重要性

後に続く時間に影響を与える

 

2024.4.1 VOL28 「三日続けば」 新年度になり、お取引先の「新入社員研修」ウィークがスタートしました。
新入社員の方々と接すると、研修講師である私たちも身が引き締まります。
新入社員研修に限りませんが、「小さな習慣の重要性」を研修で伝えることがあります。私自身が最も影響を受けた本「3週続けば一生が変わる」(発行所:海竜社)著者ロビン・シャーマの言葉です。
「3日続けばその良さが分かり、3週続けば続ける自信が生まれ、3ヶ月続けば習慣になり、3年続けば人生が変わる」
2022年の10月に父が他界してから1年6ヵ月続いている習慣が自宅庭先での焚火です。もともと習慣化が得意ではない私が死ぬまで続くだろうなと思える習慣になりました。朝晩の愛犬タロウの散歩後の自分へのご褒美コーヒーとセットにすることで年間700回超えペース。太い薪ではなく小枝中心に珈琲一杯のお湯を沸かすくらいなので30分程度。無理しない、手間かけないで五感を刺激し大切なことに焦点をあわせるだけでそこで答えを出すわけでもない。そんなゆるい感じが自分には合っているのだと思います。一日をゴキゲンに過ごすには朝目覚めてから1時間以内にこのルーティーンをすることで、そのあとに続く時間の質に影響を及ぼしていると実感しています。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司 (一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
 

自分を変える効果的な問い

 

2024.1.4 VOL27 自分を変えるということは?   アフレルの経営者・幹部を対象にした「エグゼクティブコーチング」では、「過去と他人は変えられない。自分と未来は変えられる」というテーマを扱います。
現在の自分は「これまで育った環境や出会った人、様々な体験の中で数多くの選択の結果」というふうに表現できます。子供の頃は親の価値観を選択している意識はなく植え付けられているものもあると思われます。「過去の選択の棚卸しワーク」を通して振返るのですが、最も重要なことは「今からワクワクする未来に向かう際に、フィットしない意味づけや価値観(いつのまにか植え付けられたもの)を手放し(あるいはゆるめ)、バージョンアップすること。(手放すと言うとこれまでの自分を否定するように受け止められがちですが決してそうではありません) 
小学生の頃に、親や友達との関係づくりで必要だった決めつけや思い込み等、当時は生きていくのに必要だったものもあるでしょう。例えば、Aさんは小学生の頃、親の仕事の都合で転校を繰り返し転校先のクラスで無視されないために、クラスメイトの弱みを指摘し、自分の優れた点をアピールすることで自分の存在感を知らしめるという行為で味をしめる。それを成功体験と思い込むことでAさんはその行為を強化します。大人になってもそれを繰り返し職場で無意識にやってしまい、部下やまわりを不快にさせてしまう。そんな言動を継続するとAさんはどうなるでしょうか?自分を正当化し、他責にすればますます自分を追い込み居場所を失います。自分で自分を不幸にしてしまうパターンです。
  自分を変えるということは、ワクワクする未来に向けて、これまで無意識に繰り返している言動パターンを点検し、「これから自分がしようと(言おうと)していることは理想の自分に近づくだろうか?」「相手をどんな影響を与えるのだろうか?」という問いを自分にかけ続け、自分の中のもう一人の自分と対話し古い価値観を手放し、まわりを笑顔にする新たな価値を創造すること。つまり何がその人を変えるかというとその人の頭の中の「問い」を変えることで思考と行動を変える。そこから新たに選択した言動が周りに良い影響を与え、自分に返ってきて自分を肯定できる。(実際には長年積み重ねてきた習慣を変えることの不安を小さくするコーチとの対話がカギとなります)
自分自身を幸せにするには、まわりを幸せにする3つのS、小さな行動を始めるか(START)、良くない行動をやめるか(STOP)、これまでのやり方を少し変える(SWITCH)しかありません。自分自身の最高責任者は自分なのだから自分次第で未来を変えることができます。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司 (一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

 

意図的に生きた対話を創り出せる存在が必要

 

2023.10.11 VOL26 「組織をエネルギー溢れる状態にするには」 組織も人と同じくエネルギーを消費します。エネルギーが増えなければやがて止まってしまいます。エネルギーが満ち溢れていれば色んな可能性にチャレンジするムードが自然と形成されます。エネルギーが目減りしていればおのずと省エネムードが蔓延してしまう。
エネルギーのインプットとはどういうことでしょうか。
結論としては「意図的に生きた対話を創り出すリーダーがいるかどうか」だと思います。アフレルでは社員数の20%を「シナジーコーチ」として養成することを企業に提案しています。
対話は、お互いがテーマについて自分の考えを持ち寄り、平等に差し出し違いを明確にしながら建設的な方向性を生み出すもの。しかし自分なりの考えを持って対話することは簡単ではありません。誰でも自分なりの考えを表現する際は無意識にリスクを考え表現をぼやかします。例えば「〇〇さんが、こんなことを言っていました」とか「こんなデータもあるようです」、「以前にこんなことがありました」等どこか他人事で相手の反応をうかがってしまう。そんな対話は対話もどき。エネルギーは漏れ出してしまいます。
そこで生きた対話を創り出す存在の出番です。自分なりの考えを表現しないようであれば、「その発言やデータや事象が何を私たちに気づかせようとしているのかな?」「〇〇さんなりに、そのことをどう捉える?」「〇〇さんの過去の体験でく苦い思いをしたことは?」といった具合に本人から引き出す存在が、その対話を生きた対話に変えるのだと思います。躍動感のある生きた対話を意図的に創り出す存在を育てることが組織活性化の重要な選択だと確信しています。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司 (一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ


 

本音で対話できる職場環境づくりを目指して

 

2023.3.16 
DREAM WORK PLACE~本音で対話できる職場環境を目指して~
お陰様で弊社アフレルも3年目に入りました。節目となる今年度は「DREAM WORK PLACE」~本音で対話できる職場環境づくり~に向けて研修内容に一層磨きをかけます。
経営者や管理職に限らず誰もが「もっと、今の職場で、本音で対話ができたらいいのに・・・」と日頃から思い悩んでいるのではないかと思います。そして心の奥底では「できれば相手から本音で自己開示して欲しい・・・」と望んでいることでしょう(誰でも本音の対話は怖い)。
要は、誰もが「きっかけ」を欲しているということだと思います。その「きっかけ」づくりと、そのあとの信頼関係を築くシナリオを提供するのがアフレルのミッション「強みを引き出し、シナジーを創る」です。
具体的には、本音をマイルドにさらけ出す「ツール」と「場」が必要です。これまで磨いてきたコーチングやカウンセリングをベースとした「ジブントリセツ」や「偏愛マップ」、「自分軸」や「相手軸」、アサーティブ(自他尊重)コミュニケーション、チームビルディング研修を統合した「ジブン・キョウカショ」づくりを展開します。
DREAM WORK PLACE~本音で対話できる職場環境づくり~がシナジー(相乗効果)を生み、それぞれ絆や働きがい、組織の生産性向上につながると信じています。
 株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司 (一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ


 

3本のカギとは?

 

2022.06.24 VOL.24 若手社員の離職を防ぐ3本のカギとは?

それは 1.「自己理解」 2.対話」 3.「自分軸と経営理念」です
特に若手社員のうちはこの3つをよく理解しないまま、ちょっとした他者とのすれちがいや仕事の失敗からネガティブな「思い込み」を強く持ってしまいます。その「思い込み」が自分を苦しめ、問題の本質を見ずに「自分が幸せに働ける会社はここではない。他にあるはず・・・・」となって離職へと向かうケースが多く見られます。
離職防ぐにまず、自分の傾向性(思考や行動のクセ)を知り、陥りがちな「思い込み」に対する対処法(ゆるめ方)を身につける。次に周りとの対話を増やし関係を高めながら、自信を持つためのチャレンジ取組む。そして一番重要なのが自分軸(本人のビジョンと価値観)と御社の経営理念との重なり見つけ大きくすることが効果的です。
私どもアフレルは、「社員一人ひとりの強みを引き出し、シナジー(相乗効果)によって、社員の働きがいと組織の生産性の向上を実現する」を使命に、「楽しく・変わる・自分らしく」というユニークな研修をオーダーメイドでご提案させていただいております。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司 (一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ


 

あの人とはもう今更関係を良くしようとは思いません

 

2022.06.16 VOL.23 コミュニケーションを続けるコツ  
「あの人とは、もう今更関係を良くしようとは思いません」
以前ある会社の研修の中で、社内の人間関係について受講者(Aさん)から「苦手な人とは、もう今更良くしようとは思いません。あきらめています」という発言がありました。研修の休憩時間に、そのあきらめに至った経緯をその方が話してくれました。「何度か勇気を出して、その人に歩み寄ったのですが、いつも開口一番私の仕事の進め方について否定するんです。さすがに私もダメ出しはキツイので最低限の報告をメールで済ませています」とのこと。
私:あなたの気持ちを伝えたことはありますか?
Aさん:それはないです。そういう雰囲気にならないし。
私:これまでの経緯を一端脇に置いてみて、本当は相手とどんなキャッチボールがしたいですか?
Aさん:それは気持ちのいいキャッチボールがしたいです。
私:子供の頃、キャッチボールの時に相手が受け取りにくい速いボールを投げてきたら何て言います?
Aさん:「もう少しゆるめのボールを投げて!左手痛いから。この辺にお願い!」って言ってました。
私:その言葉に対して相手は何て?
Aさん:「ごめん、ごめん。OK分かった」みたいな言葉が返ってきていたと思います。
 
Aさんの頭の中に子供の頃のちょうどいいボールをもらうために相手に要求していたシーンが映像として浮かんでいるようでした。
 
2週間後に再度研修があり、Aさんが休憩時間に近づいてきて前回話した苦手な人とのその後の話をしてくれました。
Aさん:この間話した苦手な人に要求してみたら相手から謝ってくれました。「自分のモノサシで理由も言わず否定して申し訳なかった。言いにくいことを言ってくれてありがとう」って。その言葉を聞いたら不思議なもので、今まで意地になっていた自分が恥ずかしくなりました。子供の頃のキャッチボールのコツと同じでした。
 
人は無意識に自分のモノサシで評価してそれを相手に押し付けてしまいがちです。仕事であればなおさらのこと、期日に追われていれば否定する言葉が先に出て、その理由は省略してしまう。具体的な説明もなく押し付けられた相手は「ボールをいきなりぶつけられた」となってしまいます。そしてあの人とはもうキャッチボールしたくない!になる。
しかし相手からのボールが取りにくいボールだったら一度相手に「取りにくいからこの辺にお願いします!」と相手に要求してみてはいかがでしょうか。
何かの本に「コミュニケーションを続けるコツは相手に要求すること」と書いてありました。
株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司 (一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ


 

大切なことは共に育つこと
どうしても1対1の対話には苦手意識が生まれる
まずは上司側の対話の意味づけを変える

 

2022.03.07「教える」「教わる」から共に育む 大切なことは対話を通じ、共に育つこと
社内で上司と部下が月1回1ON1ミーティングを実施しているというお話を伺うことが多くなりました。
目的としては、「部下が話したいことを話す」「業務進捗確認」「悩み相談」など様々。
部下側からすると「何を話してよいものか迷う」「本音を話せるわけではない」「差しさわりの無い報告をして、上司を安心させて早めに終えたい」というつぶやきもあるようです。
 
どうしても1対1の対話には苦手意識が生まれる
上司と部下という立ち位置の違いから「恐縮する」「評価される」「上司の方が経験豊富」という前提があるため、どうしても予定調和になりがちだと思います。また「対話」についての意味づけも「話をする」会話レベル程度だったりして、「対話」についての重要な意味づけの更新がされないままだと、「浅めの会話」だけで終わってしまいます(浅めの会話も大切です)。
 
まずは上司側の「対話」の意味づけを変える
「対話」はまず、対等であるスタンスのもと、互いの間に「テーマ」を持ち、お互いの考えを交換しながら、そこで「一緒に考え新しい意味を築く」ことです。キャッチボール(対話)をしながら、相手の考えや視点に違いを発見し楽しむ。上司の経験したことを部下に押し付けるのではなく、その経験について部下にも考えてもらい言葉にする。そのやり取りを繰り返す中で新しい意味が築かれるのです。上司も部下の話を聞いて、様々な気づきが得られます。対話はお互いの成長をもたらすものなのです。
 
部下も上司も自分が参加した対話であれば、そこで築かれた新たな意味に価値を見出し、自分のエンジンで理想のストーリーを描き出します。部下も上司も会社を良くするパートナーであり共に育つ「共育関係」です。
 
株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

 

それは「自己開示」ですかそれとも「自己顕示」ですか?

 

「自己開示」と「自己顕示」の違い 「自己開示」は自分の心を開いて、自分の本当の気持ちを話し、それによって相手がどう反応するのかの「見返り」「好意的な反応」を期待しないもの。心を開いているから相手はひきつけられ、心を開きます。
「自己顕示」は言葉を変えれば「自己アピール」です。こんなつらい経験を話したのだからから、きっと相手は親近感を抱き自分のことをわかってくれるだろう・・・というような、相手の好反応を期待した「自己開示もどき」です。
自分の印象を良くするためにエピソードの「出せる」「出したい」部分を強調して、出すと悪い印象を与える可能性があるものは隠す。相手を信用していないから心が開けない。心を閉じている人には周囲が心を開くことはありません。

私の過去のエピソード
能力は高いが営業成績不振が続いている部下Aさん(入社半年)との面談で、自分の営業挫折克服体験を話すことにしました。当時の私は自分の成績のことばかりで、Aさんの行動については毎週の営業報告の受注粗利くらいしか把握しておらず、Aさんをほったらかしにしていて、成績不振の原因や課題は把握していませんでした。
面談で自分の体験を話すことで、Aさんに共感と親近感を感じてもらい「なんでも相談できる上司」と思わせたかった。それよりもAさんに、ほったらかしで部下を指導できない管理職と思われることを避けたかったのだと思います。
大垣:「現在のAさんよりも悪い成績が続いた時期があって、会社を辞めようと思ったことがあったんだ。自信が持てなかったから自腹で毎月3万円くらい営業関係の本を読みあさって、がむしゃらにやってみたらしだいに契約がとれるようになった。Aさんは今どんな心境なの?なんでも話してみて。」
Aさん:「大垣課長は努力家でいつも忙しいですよね。営業半年やってみていろいろ悩みました。大垣課長の今のお話は『自分でがむしゃらになれ』ということだと思いますが、これから先も同じような気持ちで仕事をするのは耐えられないので、今月いっぱいで会社を辞めます。」

自分のとってつけた「自己開示もどき」を話して、Aさんからストレートに「部下と向き合わないあなたにはついていきません」と言われたようなものでした。

 
株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

自分の思い込みを緩める行動変容は何か?

 

前回(ブログ20)で「レジリエンスを高めるには」でレジリエンス(立ち直り成長する力)について6要素を紹介しました。その中の自己認識について具体的にお伝えします。  
自己認識はどのようにして高めることができるのか?
ある研究によると、子どもは2歳から4歳までの3年間だけで周囲に4万回の質問をするといわれています。
子どもの質問の中身は「どうしてこれをしちゃだめなの?」「どうして私だけ叱られるの?」のように、自分が感じたこととまわりが感じていることのギャップを探る質問が多く含まれています。こうして子どもは少しずつ自己認識と他者認識のギャップを埋めていきます。
大人の世界でも、同じ感じ方をする人がいない限り、自分が感じていることと周りが感じていることのギャップはなくなることはありません。しかし、大人になるにつれ、役職が上がるにつれ、自己認識が低くなるリスクは高くなります(→思い込みが強化されてしまう)。
 
自分の思い込みを緩める行動変容は? 
どうすれば自分の思い込みを緩めることができるでしょうか。
「今の私の説明って、Aさんに分かりやすいかな?」「さっきの会議で、本音はどれくらい出てたかな?」
「いま伝えてくたことを、こういうふうに受け取ったけれど、ちゃんと捉えられているかな?」等、自分から関係者に質問をする習慣(自分の発言のフィードバックを周りに、相手に取りに行く)を持つことで、自分の不足している部分に気づくことが増え自己認識は高まります。
 
株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

レジリエンス(回復力、弾性)を高めるの6つの要素とは

 

レジリエンス(回復力、弾性)を高めるには レジリエンス=立ち直り成長する力。竹のようにしなやかに、テニスボールのように衝撃を吸収し、「ど根性たんぽぽ(アスファルトでも根を生やす)」のように環境に適応する力が合わさった力。前例が通用せず常に変化を求められる答えのない時代に生きる私たちにとって、誰もが日常的に学び、身に付けるべき能力です。
 
ではレジリエンスを高めるには何をしたらいいのか?
 
まず、レジリエンスを育むための6要素を押さえましょう。

  • 自己認識→自分の思考や感情について知る
  • 自制心→ネガティブな感情のコントロールする
  • 楽観性→自分のできることにエネルギーを集中する
  • 柔軟性→状況を多角的に見る
  • 強みを活かす→ジブントリセツの傾向性上位を活用する
  • 関係性→自他に対して小さな約束を果たし関係の質を高める、本音が話せ自分らしくいられるコミュニティを持つ
上記の6要素は個々のパフォーマンス、モチベーションに直結していて、同時に関係する人たちとのシナジー(相乗効果)を生み出します。
アフレルでは新入社員研修から新入社員トレーナー研修、中堅社員研修、管理職研修のプログラムで一人ひとりのレベルにあったレジリエンスを高めるアクションプランを明確にしています。
 
株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

 

2021.12.29 「会社が一から育てるしかない!」  
【会社は人とは言うけれど】
「会社は人である」など、昔から人づくりこそが会社の発展に欠かせないということは多くの経営者がおっしゃることです。
しかし、この人づくりが非常に難しいということは、多くの人が自身の経験から感じられていると思います。
 
【新人への期待が仇となる】
不易とも言える「人財育成」に関する悩みですが、その根本原因の一つ何かというと、「期待」です。
どういうことか?自分たちを基準にして「新人だけどこれくらいはできるだろう」という淡い期待をどうしても持ってしまうことで、結果的に上司も部下も苦しくなっていくのです。
 
【誰もが欲しがる主体性】
先日ある会社(I社)を訪問した際に、こんな話を聞きました。
I社は30人の募集に1000人の応募があるほどの人気を誇っています。
人づくりを会社の柱にし、利益を出し続けている会社です。
こちらの会社は徹底した人間教育を推し進めているとのことです。大きなポイントがが「主体性」です。この主体性を社員に求める会社が多いことは誰もが想像できるでしょう。
 
【会社が一から教える】
会社の考えもあってか、業務内外の様々なことが社員発であることが多いとの旨を聞いたので、自ら考えて行動を移す社員を育成するための秘訣は何かなど聞いてみました。
今の学校教育では「思考力や主体性」は育たないという答えが返ってきました。
つまり、一から会社が教育するという意味です。
 
【主体性が育てない環境】
わたし自身約20年間教育現場にいたこともあり、非常に共感を覚えました。
今の子供を取り巻く学校教育、家庭教育、社会教育の3本柱が昔のように機能しているかどうかというと私は疑問です。
子どもたちが社会教育にふれる機会は減ってきました。多忙感もありなかなか子供たちに踏み込んで指導がしづらくなっている学校現場。核家族化で、周りのサポートも少なく孤立しながら子育てをする家庭。
子どもたち自身で考え伸び伸びと生活したり、様々な経験をしたりすることが難しくなってきて、「主体性」を身に付けることが難しくなってきているのです。
【人を育てる覚悟と宣言を】
指示待ちで失敗を恐れる若者はおそらく今後も増えていくことが懸念されますが、では、どうすればよいか?
自分たちを基準とせず、一から会社で育てようという覚悟をすることです。
細かい教育方法や仕組みも当然重要です。ただ、大前提としてできなくて当たり前。できることに期待するのではなく、可能性と未来に期待して、根気強く彼らの育成に関わる覚悟を会社が持てるかどうかが今後ますます問われていくのではないでしょうか。

株式会社アフレル 千葉和輝
公認心理師 

エネルギーのダダモレが止まる

 

2021.12.22 VOL.17「ジブントリセツ研修の効果 その2」  
前回12月1日 VOL.14「ジブントリセツ研修の効果 その1」の続きとして今回は、「エネルギーのダダモレが止まる」について書きます。
私たちは普段、「他者は何を考えているのだろう?」「自分はどう思われているのだろう?」「自分の伝えたことは相手にちゃんと伝わっているのか?」「相手に何か気に障ったか?」などと余計なことに神経を使います。これがエネルギーの「ダダモレ」です。
 
特に人間関係構築力の傾向を持っている方(他に実行力、影響力、戦略的思考力がある)はこのモレ具合が尋常ではありません。
ジブントリセツ研修の効果として、この「ダダモレ」を止める効果があります。「自分は人間関係構築力の資質を多く持っているから、無意識で他人の1.5倍増しで気にしているな。それは感度が高すぎるからよね。このままだと不安が大きくなってしまうから、小さめのキャッチボールを増やして不安を早めに解消してみよう」となります。
 
人間関係構築力の傾向以外の実行力の傾向を持っている人、影響力の傾向を持っている人、戦略的思考力の傾向を持っている人も、自分の無意識の当たり前に気づき、無駄に心配してしまったり、不安になったりするのを止めることができるようになります。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

 

2021.12.15 「アサーティブな自分になるために①」   
【アサーションとは?】 
アサーション・アサーティブなどの言葉をご存じでしょうか?自己主張とも訳されることもありますが、いろいろな捉え方がある言葉ですよね。 
 
アサーティブとは相手の権利や立場を損なわずに自分の思いを伝えることを指します。もともと1950年代のアメリカの黒人の権利獲得に端を発して叫ばれるようになってきた考え方で、今ではずいぶん知っている人が増えてきたように思います。 
では、どうしてアサーティブな言動が今注目されているのかというと、日本人が自己主張を苦手としているからでしょう。 
 
【アサーションの3タイプ】 
アサーションを深めるためには、まず3つの型から整理しましょう。 
 
アサーション:相手にも配慮しながら自分の考えをも伝える 
パッシブ(ノンアサーティブ):相手に応えることを優先し、自分の思いを我慢する 
アグレッシブ:自分の考えを主張するあまり、相手を害してしまう 
 
日本人はどのタイプが多いと思いますか?なんとなく想像できると思いますが、6割がパッシブで一番多いとされています。そしてアサーションが2割、アグレッシブ2割だと言われています。 
 
【日本人がアサーティブになるために】 
アサーションはより良いコミュニケーションにつながる技術ではありますが、すぐには日本人には合わないでしょう。小さいころから多様な人がいて自己主張することを求められる欧米社会と、和を大切にして時に我慢を強いられる日本では、土台が違うのです。 
多様性を感じる場面が少ない日本ではむしろ「阿吽の呼吸」「空気を読む」など、自己主張せずとも分かり合おうとするのですから。 
 
【アサーションの大前提】 
そんな日本人がアサーティブな言動に行き着くための大前提となるのが、自分が納得する判断を自分で選ぶ習慣化です。 
どうしても自己主張というと伝えることが正義で伝えられないと悪のように考える人がいますが、これは日本人には合いません。時に我慢することがあってもいいはずです。 
大切なことは、その時の状況、自分の気持ち、損得勘定などを諸々考え、自分の心の中にもやもやが残らない選択肢をとれるかどうかということです。 
 
【言うか言わないかが問題ではなく】 
例えば、新幹線に乗っている際に隣の人が通話を始めたとしましょう。隣で禁止事項をされて気になる人もいれば気にならない人もいるはずです。 
気になる人だとしても、疲れていてゆっくりしたいという気持ちが強ければ何かしらの方法でそれを止めようとする行動に移せばよいし、気分がよく相手の行為を流される時もあるかもしれません。 
要はその時自分がどうしたいのかを「冷静に判断」することができればよいのです。 
 
【アサーティブな言動への3ステップ】 
自分で冷静に判断することを前提として、3ステップでアサーティブな言動に近づけていく方法が以下の通りになります 
 
ステップ1:事実と自分の考えを分けて整理する 
ステップ2:自分がどうしたいのかを冷静に判断する 
ステップ3:相手にどうしてほしいのか(どうなりたいのか)を具体的に伝える 
 
次回はこの3ステップの具体的な方法や研修から見えてくることをお伝えいたします。 
株式会社アフレル 千葉和輝 公認心理師

 

2021.12.15 「なぜ人はコミュニケーションを課題とするのか?」   
【どの会社も悩む人間関係の難しさ】 
お客様から会社の課題をお聞きすると必ずどの企業からも聞こえてくる課題、それが「コミュニケーション」です。 
 
人の悩みの8割が人間関係と言われるなかで、このコミュニケーションに問題意識を持つ会社が多いのは必然だと思います。 
 
【報連相がうまくいかない】 
これに関連するのが「報連相」です。情報共有をしてより良い成果を発揮するためにも徹底したいことの一つでしょう。 
ただこの「報連相」が曲者です。上手くいっているという会社はかなり少ないと言えます。 
では、どうしてコミュニケーションを重要と考えているにも関わらず、基本の基の字である報連相もままならないのか・・・。 
実はこんなデータがあります 
 
【頭の中の2割も相手には伝わっていない】 
自分の頭の中にあることが相手にどれくらい伝わっているのか・・・。皆さんはどれくらいの割合で相手に伝わっていると思われますか? 
実はこれ、最大値でも5割だと言われています。 
どういうことかというと、まず話し手がどんなに端的に相手に伝えたとしてもせいぜい7割しか伝えられないそうです。 
反対に話を聞くキャッチする側もやはり相手の話の7割程度しかくみ取ることができないのです。 
つまり7割同士で、よくても5割ということになるのです。 
 
【伝える意識とわかろうとする意識】 
実際は何か考え事をしたり、反論を用意したりとコミュニケーションを妨げることがあるものです。そう考えるとせいぜい2割伝わっていればいいことになります。 
つまり、コミュニケーションをとり、相手に伝えたとしても2割しか伝わっていないのですから、「言わなくてもわかるだろう」ということはありえないということです。 
「阿吽の呼吸」という日本人が好む型もありますが、あれはきっとそれまでにとことん互いの認識をすり合わせ喧々諤々ぶつかって初めて到達できるではないでしょうか? 
お互いに気持ちよく納得して仕事をするためにも、「コミュニケーション」は学び続ける必要があるとともに、相手のことを知ろうとする姿勢、相手に自分のことを知ってもらおうとする姿勢が重要になるのです。 
脚本家の柴門ふみさんがこんな言葉著書で触れています 
 
“言わなくても相手に伝わっていると思うのは、ただの驕り” 
信頼関係を築くためにも、日々の小さなコミュニケーションを重ねていきたいですね。 
株式会社アフレル 千葉和輝 公認心理師
 
 

「ジブントリセツ研修」で行動変容が本当に生まれるの?

 

2021.12.1 14「ジブントリセツ研修の効果 その1」 大垣俊司

「ジブントリセツ研修」で行動変容が本当に生まれるの?
企業の人事担当者、経営者が研修に望むことは社員の行動変容です。
私どもアフレルが提供する他社との差別的優位性もこの行動変容に焦点を合わせています。
 
社員一人ひとりの傾向性を3分間以内でチェックしてもらい、それをもとにアフレルが「ジブントリセツ」に仕上げ、その「ジブントリセツ」の解説をして自己理解を深めながら、全員でエピソードを共有します。
そうすると何が生まれるのか?一人ひとりの無意識行動のプラス面とマイナス面と、本人が普段コトバにしていない価値観が見える化できるのです。
 
この間も、研修を受講している方から「この研修がきっかけで、自分の内面(思い)が言いやすくなって、相手と視点や価値観の違いを話し合って認め合うことができるようになりました」というコメントをいただきました。「一人ひとり考え方や価値観は違う」ということは理解していても、具体的にどんな場面ですれ違いが起きたり、トラブルの火種になりやすいかは分かっていないのです。
 
たった数時間の研修を起点にして、自分の強みの発揮の仕方や周りのとの相乗効果(シナジー)の出し方、セルフイメージの高め方、自分のキャリアデザイン、自分に合ったリーダーシップ、フォロワーシップ、すれ違いの予防や、すれ違いが起きた際のリカバーの仕方、自己基盤の整え方まで応用できます。
人とのコミュニケーションの基になる自分の取扱い説明書づくり=自分との折り合い(内的コミュニケーション)が変わるため行動変容が自然に生まれるのです。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

「意見を伝えても無駄」という思い込みを打破するには?

 

2021.11.30 13「部下が上司に意見を言わない理由」 大垣俊司

数年前にコーチング研究機関のアンケート調査で「あなたが上司へ率直に意見を言わない主な理由は何ですか?」の問いに対して結果の第一位は衝撃的な回答結果だったことを思い出しました。
その第一位は「伝えても何も変わらないから」(31%)
自分が上司であれば、この第一位の回答結果はとても寂しく感じ、受け入れ難い。自分が部下の立場であれば(私は、転職を7回していますので)大きく共感します。
自分のことを振りかえり、いろんな記憶を思い出しました。当時、同僚にこんな愚痴をこぼしていました。
「〇〇の件でさぁ、今朝上司にバスケットボールくらいの思いの大きさで話したけど、コメツブくらいの反応だった。キレそうになったよ。今回で2回伝えたけど、もう言うのやめるわ!」私は意見を強く言う性格ですが上司の薄い反応で意見するのをあきらめました。心理学用語でいう「学習性無力感」です。
 
「意見を伝えても無駄」という思い込みを打破するには?

まず、普段から上司の立場の人は「この話はどのくらいの大きさ(思い)の話だろうか?」という問いを自分に向け、部下に何度となく確認することです。
「この話はこういう事だと理解したけれど、私は正しく受け止めているかい?」
相手の表情が明るくなれば思いのサイズが過少になっていることはないと思います。
 
また、普段から部下に対し、どんな内容であっても「意見を伝えてくれてありがとう」「私では気づかない視点を伝えてくれてありがとう」という言葉を伝え続けることです。部下側も自分が意見することで上司の機嫌を損ねないか、ピント外れなことを言っていないか気になっているのです。自分が投げたボールが無意味ではなかったことを学習するからです。
 
「意見を伝えても無駄」というネガティブなつぶやきは、いつの間にか組織に広がってしまいます。そのもとになっているのは上司の考え事をしている最中の、何気ない部下からの報連相からかも知れません。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

人が主体性を発揮するための心理的安全性

 

心理的安全性の確保がパフォーマンスを上げる
 
【心理的安全性って?】
「心理的安全性」という言葉がずいぶん耳にすることが増えてきています。
本屋にも平積みされている書籍も見かける機会が増えてきましたが、みなさんはご存知ですか?
 
【リーダーがいらない?】
世界のグーグルが「生産性の高いチームとは?」というテーマで4年間研修したプロジェクト“アリストテレス”で、解明したのがこの「心理的安全性の確保されたチーム」ということなのです。
どうしても、力強いリーダーがいるであるとか、規律が保たれているとか想像しやすいのですが、そうではありませんでした。
 
【安心安全こそがパフォーマンスをあげる】
もう少し柔らかく言うと、心理的安全性が確保されたチームとは「誰もが同じくらい自由に発言ができる」ということです。
このようなチームや組織は、安心感が生まれます。
安心安全な環境で人は自分の存在を保証され、自分なりの思いを発揮することができるのです。
つまり“主体性”です。
 
【人が主体性を発揮するための心理的安全性】
主体性というと一部の自立した人だけが発揮するものと考えている人も多いのではないでしょうか。たしかにどんな環境でも主体性を発揮する人はいます。
それはそれですばらしいです。しかし、それは一部の限られた人であり、現状企業が“主体性を発揮する人財”欠乏症を抱えたままです
しかし、この安心安全な環境である“心理的安全性”を確保したチームであれば、各社員は頭冷静で心は熱いハイパフォーマンスを生む状態になっています。いわゆるゾーンも同じ理屈になります。
 
【人と関わってこそ、力を発揮する】
要は、人は一人ではなく周りの人と関わり、自分の存在を認められてこそ力を発揮するのです。
安心・安全というと「安心だけされても困る」「だらけてしまうのではないか」と心配される方もいるでしょう。次回は、自律神経という科学の切り口からいかに安心・安全がよい影響を本人も周りにも与えるかをお伝えします。
株式会社アフレル 取締役副社長 千葉和輝
公認心理師

若手が辞めていく 研修が離職を止める なぜ車の中で一人で食べるのか?
最高のメンタルヘルスとは?

 

若手社員の離職防止に必要なこと
 
【若手が辞めていく】
「3年で3割の新卒社員が辞めていく」
人事担当者なら一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか?
ウィズコロナ時代となり、コミュニケーションをとりたくても取れない時間が影響し、知らず知らずのうちにストレスや悩みを抱える若手が増え、ある日突然「辞めませてください」というケースが今後ますます顕著になっていくでしょう。
 
【研修が離職を止める】
話は変わりますが、実施したくてもできなかった研修も動き始めてきましたね。
ただ、研修というと「やっても変わらない」「お金かけた社員がやめていく」などの声が聞かれます。
ただ、このウィズコロナ時代における研修が若手社員の離職防止につながる効果を発揮するのです。
 
【なぜ車の中で、一人で食べるのか・・・】
若い人たちの顕著な傾向は横のつながりの強さです。縦社会における上下関係にあまり触れることがなかった彼らにとって、上司をはじめ先輩たちと共に働くことじたいが未体験であり、どのようにコミュニケーションをとるとよいのか難しさを感じているのです。
昼食も一人で車に行ってとる若者が増えてきたと聞いたことがありませんか?彼らにとっては上手く関係を築けない先輩たちと食べることに居づらさを感じ、結果一人の空間を求めて車に戻るのです。
 
【最高のメンタルヘルス】
そんな彼らだからこそ、同じ階層同じ世代の社員同士が集まり、普段できないような話をすることが重要であり、効果絶大です。なかなか普段心を開けなかったり、自分にブレーキをかけたりしている彼らが自然体となり、研修の中で参加者どうして交流することで自分の居場所を増やすことにもつながります。
つまり最高のメンタルヘルスにつながっているのです。
自分の心が整っている人は冷静にそして安定して力を発揮します。自分が安定して日々過ごしている人は自身のことに納得することができます。
会社に対してもそのような機会を作り自分たちの成長を考えているという意思を伝わる効果もあります。
ウィズコロナ時代のストレス社会の今こそ、若手に研修の場を設ける必要があるのです。
株式会社アフレル 取締役副社長 千葉和輝
公認心理師

ハラスメント防止研修の現場から

 

ハラスメント防止の第一歩
 
【今では30種以上!?のハラスメント】
最近、「○○ハラ」という言葉がよく聞こえてきます。パワハラ・セクハラ・マタハラ・・・、ついにはなんでもかんでもハラスメントだという人に対する「ハラハラ」まで出てきました。
なかでも最近の傾向としてパワハラが問題視されていますね。実際の相談件数のうち、一番のパワハラの割合が高くなっています。
 
【ますます増えるパワハラ】
相談件数で言うと令和元年で8万7千件が各都道府県の労働局に寄せられたそうです。そのうち栃木県は1192件だそうです。
パワハラ防止法が昨年6月に改正され、相談制度の整備や研修や社長からの方針などを基にした啓発活動が大企業義務付けられました。中小企業は来年3月までが努力義務となっています。
 
【ハラスメント防止に向けた取組み】
このような社会情勢もあり、各企業は管理職対象の研修に参加させるなど、企業努力に取り組んでいます。
ハラスメント防止に向けての研修というと、管理職を対象とした研修をイメージされると思います。もちろんこの研修も必要であり、管理職を中心として風通しがよく安心安全を感じる職場づくりにつながるとともに、業務指導とパワハラのラインなど実践的な学びにつながります。
 
【管理職対象だけがハラスメント研修じゃない】
この管理職対象とは別に全社員参加型のハラスメント防止に向けた研修をご紹介します。対象は全社員です。つまり、役職・階層・部署で括らずに、シャッフルして様々な立場の社員が参加し意見を交換しながら学んでいきました。
パワハラの定義や類型、法改正の確認から始まり、パワハラをはじめハラスメントが起きてしまう背景になりうることはなんであるのか、一人一人が「安心・安全」を感じるいわゆる「心理的安全性」を感じる具体的な関わり方や反対に相手を不安にしたり脅威を与えたりする言動にはどんなことをあるのかを考えていました。
 
【研修の成果は、安心感】
この研修を通して、参加者の皆様の反応として目立ったのは、会社が研修を通して「パワハラ防止に向けて本気で考えている」というメッセージを受け取り、安心している社員が多かったことです。やはり会社がきちんと自分たちを守ろうとしていることを全員で共通認識できたことは何よりの成果と言えます。
また、それぞれが育ってきた時代背景やそれに伴い、規範意識や価値観も異なり、どのように作用しそうかも共に考える事で、「自分の普通」をおしつけるようなコミュニケーションがハラスメントにつながっていくこと、またベテラン社員や中堅社員は自分たちが厳しい環境のなかにいたからこそ、現在との違いの大きさを実感されたようでした。
 
ハラスメント防止に向けた取組みは単発で終わるものではありません。毎年繰り返し様々な視点で考えてそれを積み上げていくことでよりよい風土を創っていき、それがハラスメント防止につながるのです。


株式会社アフレル 取締役副社長 千葉和輝
公認心理師

若手社員への関わり方「フィードフォワード」(事前に障害や不安を取り除く)とは?

 

 前回は今の若い人の傾向をふまえてどのような関わり方が望ましいかお伝えしました。今回はそのなかでも、具体的な関わり方として最近注目されている「フィードフォワード」という方法を紹介します
 
【フィードバックの良しあし】
フィード○○という言葉を聞くと「フィードバック」という言葉を連想しませんか?いわゆる評価をしてからそれについて対象者にその是非を伝えることを表します。
企業でも学校でも様々な所でよく聞く言葉ですが、これはつまり過去質問になります。
すでに起きたこと行ったことについて、精査するということです。
 
【会社の思惑とは異なり】
もちろんフィードバックは重要ですし、ないよりもあったほうがずっと良いものになります。ただし、こればかりになるとどういう風に若い社員は感じるでしょうか?
おそらく、どう思われるのかを気にしてしまい、場合によってはマイナスに働くことになるでしょう。会社や上司は良かれと思ってやっているにもかかわらずです。
承認欲求が強く失敗を避ける傾向が強い彼らがいつも評価にさらされるというのはつらいことなのです。
 
【始まる前のフィードフォワード】
そこで注目なのが、「フィードフォワード」です。
結果を振り返るフィードバックの対義語です。つまり、事前に不安や障害になりうることを一緒に取り除き、安心して事に当たらせようとすることです。
精神的に弱い傾向がある若手社員ですから、少しの不安があれよあれよと大きくなっていきます。
 
【一緒に考え可能性を開く関わり】
そうならないために、先を見通すことでその不安を小さくするのです。
伴走型の関わり方とも言えます。結果に対して行われるフィードバックよりも、未来質問であるフィードフォワードなら、若手社員に圧迫感を感じさせず、安心して仕事に取り組むことができるというメリットがあります。
失敗を避けようとする彼らですから、事前に安心感を持たせることは非常に大きいメリットとなります。
また、その安心感を与えてくれた人への信頼感は絶大なものになります。自然の心を開くことでしょう。
事が始まる前に、その可能性を開き不安を減らす、まさにフィードフォワードはZ世代に絶大な効果を生む関わりなのです。ぜひお試しあれ。

株式会社アフレル 取締役副社長 千葉和輝
公認心理師

シナジーを生むためにどんな取組みをしていますか?

 

アフレルでは自己理解を深めるプログラムとして「ジブントリセツ・ワークショップ」を提供しています。おかげ様でこれまで250名を超えるジブントリセツ(自分の取扱い説明書)を作成しました。
「ジブントリセツ」が機能する理由は自分の無意識を見える化し、他者にはない自分の特徴(強み)を知るほどに他者理解ができることに大きな意味があります。
職場の人間関係の問題のほとんどは、自分の当たり前を他者に押し付けることで起こります。人は誰でも自分の考えが正しいと思って生きているからです。だから相手に対しても自分と同じように考え行動することを無意識に求めてしまいます。そうすると相手は相手で自分が正しいと思って生きているので反発し、期待通りに考え行動することはまずないのでお互いにストレスや悩みを抱え、長期間にわたって非生産的なことが増え続け、最悪の関係性が出来上がってしまうのです。
そんな最悪の関係性の中で、いくら様々な研修を行っても、「信頼関係」は積みあがらず、それぞれに負のつぶやきが増えモチベーションもダダ下がります。
「自分がどんな思考のクセを持っているのか?」「それは周りにどんな影響を与えるのか?」「何を意識すればシナジーを生むのか?」を「ジブントリセツ」は教えてくれます
株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

 

これからの人財育成制度
 会社にとって人財育成は必要不可欠なことです。自分たちのミッションを実現するのは社員だからです。その社員がそれを可能にするためにやはり「教育」が必要になります。
しかし、企業からよく聞くのは「今の若い人は・・・」という悩み事困りごとです。
 
そこで、今回は今の若い人の傾向をふまえた関わり方を整理していきます。
 
《会社にとって困るZ世代の主な特徴》
①精神的に脆い⇒失敗を避けるため、チャレンジはしたくない
②思考力が浅く、深める習慣が少ない⇒調べてその知識をうのみにしがち
③受け身⇒言われたことを淡々と行う。自ら打開しようとはしない
④コミュニケーション力が未熟⇒横のつながりを重んじ、先輩との距離感が取れない
⑤自己肯定感が低い⇒冷めていて、多くを望まず淡々としている
 
では、具体的にはどのように関わっていくと良いのでしょうか。3つ紹介しますが、その一つ目は「指示の出し方・声のかけ方」です
 
《まずは丁寧なティーチングから》
よくティーイングかコーチングかという問いがあります。大切なことは順番です。
若い社員は失敗をすることを避ける傾向が強いです。ですから、慣れるうちは指示にしても求めることにしても細かすぎるくらい丁寧な方が良いです。
どんなことをしてほしいと考えているのか、どのような方法があるのか、何がOKで何がOKではないのかを具体的に伝え、イメージさせましょう。
 
《具体物を使ってイメージさせる》
抽象的な物言いから具体的に想像することが苦手な傾向があるので、マニュアルをはじめ、具体物を使って視覚に訴える方法が効果的です。言葉だけで伝えると、そのまま流れていくことが多いです。
抽象的なことから自ら想像したり、変換したりすることを望むのは、もう少し彼らなりの土台が整ってからにしましょう。
 
《ティーチングからのコーチング》
軌道に乗ってきて、自信をつかみ始め、彼らの中でアイデアが出始めたら、コーチングの度合いを増やすとよいでしょう。
初期のころに「やり方は任せる」などは効果的ではありません。それどころか不信感を抱かせることにもつながるので、厳禁です。
ティーチングの効果は関係性の質を高める事にもあります。「自分のことを気にかけてくれている」「大切に扱ってくれている」という思いをもってくれるため、信頼関係につながります。
 
《何を言うかよりも誰が言う》
信頼関係が土台にあれば、できることが広がります。上司や先輩を人間です。間違いもするし時に感情も出る事もあるでしょう。言いたくないことも口にしなければいけない場面もあるはずです。そういう苦境に立たされた時こそ日頃の関係性がものを言うのです。
「いやだけど、納得できないけど、この先輩が言うなら・・・」と思ってくれるような関係となるためにも、初期の声掛け指示の出し方にこだわってみてください。

株式会社アフレル 取締役副社長 千葉和輝
公認心理師

Q.社員が失敗したときに、どんな声掛けをしてきましたか?

 

自分に自信がない人に共通している見られる特徴として以下があります。
・自分の意見や考えを言えない
・すぐに上司や他者の意見に合わせてしまう
・失敗を恐れ、周囲の目や評価に過剰反応する
自信とは、自分自身に対する主観的なイメージです。
※主観的と表現したのは必ずしも実態を反映しているものではないため
自信はその人にとって影響の大きい体験によってつくられます。(子供のころ親や友達との関係でつくられたものや、入社してからのチャレンジなど)
 
自信は3つの構成になっていて→がアプローチ法です。
一つ目は、自分は~ができるという自信(自己効力感)
→小さなチャレンジを促し成功体験をさせることで「できる」がさらに次の「できる」につながる
2つ目は凸凹な自分を受け入れられる自信(自己肯定感)。
→失敗を客観的にとらえ、そこから何かを学びとってやり方を変えて試す(次のチャレンジに活かす)ように促す
3つ目は困ったときに人に受け入れられる自信。
→失敗を現実より大きくとらえがちで人に頼ることは迷惑をかけるという思い込みが強いので、チームメンバーから本人に「困ったときに頼られないのは寂しい」という気持ちを伝える

これら3つのバランスが重要で、失敗を恐れていてはチャレンジを避けるばかりの社員になってしまいます。何より大切なのは、チャレンジする前と後の声掛けです。努力したことが望んだ結果につながらなかったとしても、前後の関わり方から本人が心理的安全性を感じれば、チャレンジし続け、失敗したとしてもその失敗から多くを学び次に活かすでしょうし、徐々に遠慮を緩め、素直に仲間頼るでしょう。そして仲間が苦しんでいるときは積極的に関わり、勇気づけができるようになります。

株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

Q.社員の2割が「シナジーコーチ」になったらどんなインパクトをもたらしますか?

 

Q.社員の2割が「シナジーコーチ」になったらどんなインパクトをもたらすと思いますか?

 管理職が「コーチングスキル」を身につけることは、もはや一般的になってきました。しかし、それだけでは組織の活性化につなげることは難しいと思います。それは、コーチングのスキルを身につけたから、部下が心を開く訳ではないからです。
 コーチングが機能する条件は、
 ①相手との信頼関係がある
 ②理想のチームの状態を描いている 

 ③自分の可能性を信じている 
 ④自己理解を深める意味を理解し取り組んでいる 
の4つであると考えています。この4条件が揃っていれば、スキルを積み重ねていけば社内にシナジー(相乗効果)を創出するシナジーコーチとして良い影響力を発揮することができます。
その人に溢れる思いがなければ、相手は心を動かされることはありません。自分の可能性を信じていない人に、「自分を信じて」や「自己理解を深めよう」と関わられても気持ち悪くなるだけです。仕方なくコーチングを受けて、ためになっているフリをするだけで相手は疲れてしまいます。
 弊社の「シナジーコーチ養成プログラム」は、土台となる自己基盤を整えるところから始めます。次に本人の思いを話してもらいながら自己理解を深め、個人理念、経営理念の重なりを広げていきます。
 「シナジーコーチ」には、役職や年齢、経験は関係ありません。まずは自分に対する自己受容、自己信頼、自己尊重を高めることが社員、組織の可能性を高めていくのです。
株式会社アフレル 代表取締役 大垣俊司
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

~承認欲求の罠にはまらないために~

 

「自分に『良いね』をする自分づくり」 ~承認欲求の罠にはまらないために~  
【楽天・三木谷さんのBAD NEWS MEETING】
前回「心理的安全性の確保」についてお伝えしました。
心理的安全性の確保に向けた取組みを行い始めている企業もあるようですが、以前NHKのプロフェッショナルという番組で楽天の三木谷社長が週1回行っている「バッドニュースミーティング」を取り上げていました。
 
【失敗は成功の元】
ついつい失敗を公にしたくないのが人の性です。しかしこの失敗にこそ成長・成功の鍵があるのだとあえてみんなで失敗について議論するのだそうです。このように失敗と正面から向き合うことは、「失敗は成功の元」という企業文化の醸成につながり、ひいては心理的安全性を高めることにつながりそうだと感じたものです。
 
さて、そもそもどうして人は失敗を隠したがるのかを今回は少し掘り下げてみましょう。
ご自身も含めて皆さんの周りの人はどうでしょうか。失敗を言いたがらない人のほうが多くないですか?一方で、失敗しても気にせずに口にする人や笑いに変える人もいますよね。その差は何だと思いますか?また、何が関係しているのでしょうか?
 
【承認欲求の罠】
一言でメンタルが強い弱いと、最近の若い人はすぐに気持ちが折れるとか聞きますが、いわゆる「自己肯定感」が大きく関係します。
自己肯定感=いい面も悪い面も含め、自分自身を受け入れられる感覚のことを言います。
この自己肯定感の度合いを測るうえで関係するのが「承認欲求」です。
要は人に認められたい、褒められたいという気持ちです。
もちろん、だれにも承認欲求はありますし、あるからダメということではありません。やはりキーになるのはその度合いです。
この承認欲求が高すぎると、上手くいっているときには目立たないのですが不調に陥った時の落ち込み具合が大きくなります。
 
【高すぎる承認欲求は、マグロと同じ】
承認欲求が高すぎる人は、常に周りから認めてもらわないと気持ちが安定しません。つまり成功し続ける必要があります。努力を惜しまないので仕事では案外成功する方も多いのですが、その周りの人は疲弊してしまうことも往々にあります。その人が満足いく言葉かけがないと不安や苛立ちにつながるからです。自信がない人がまさにこれで本人も周りも疲弊していくばかりでしょう。
【マウントをとろうとする人は実は脆い人】
反対にいつも自信満々でマウントをとろうとする人もいますが、実はこれも承認欲求が高い人なのです。相手よりも絶対的に優位に立たないと安心しないからこそ強く開いて接して優位性を保つことで自分の心も保つという仕組みなのです。
 
【承認欲求にとらわれないために】
承認欲求とは人に認めてもらいたいという欲求です。そこから脱するためには、自分で自分を認めるということです。冒頭で伝えた「自己肯定感」に関わります。
いわゆる自分で自分に「いいね」することができれば人にどう思われても関係なくなります。
ところが、これが日本人は苦手です。小さいころから周りのために自分の気持ちを我慢するように教わってきた人が多いからです。
前回お伝えした「人に迷惑をかけて生きているのだから・・・」につながります。
 
【大人だって変われる】
そもそも自己肯定感は変わります。言い方を変えれば高められるということです。
お勧めの方法のひとつ「スリーグッドシングス」を紹介します。
一日の終わりに今日よかった3つのことを声に出したりノートに書きだしたりするのです。お風呂でも日記でも布団に入ってからでもいいです。
一日頑張った自分を肯定的に捉えることで、気持ちが整い自分にいいねをすることになります。
 
次回は、承認欲求に大きく関連する「褒め方」についてお伝えします。

インドの子育て格言より

 

「互いをカバーし合う組織に必要なこと」“インドの子育て格言より”  
「心理的安全性」という言葉をよく聞くようになってきました。皆さんはご存じですか?
グーグルが4年の歳月をかけて「組織の活性化」を促す要因を研究した結果たどり着いた答えがこの「心理的安全性」です。
一言でいえば、だれもが気兼ねなく自分の思ったことを発言できることが保証されているということです。
心理的安全性が保障された職場であればだれもが自分なりの考えを発信でき、主体的かつ自律行動がとれ、チームの生産性が高まることまちがいなしです。
 
とはいってもこの「心理的安全性」は、日本人が非常に苦手としていると言われています。それはなぜか?
大きな要因は幼いころの教育にあります。
子どものころ大人に言われた言葉で印象に残っていることって誰しもがあると思います。「よそはよそ、うちはうち」と言ったかと思えば「○○君は毎日お手伝いしてるってよ」などと、大人は都合よく理屈をこねると思ったものです。
 
なかでも「人様に迷惑をかけるな」ってよく日本では親にも先生にも言われますよね?
これって実は海外では大人はこういうことを子供に投げかけません。
分別が効かないのが子供です。周りの人に迷惑をかけ、失敗をして痛い目にあいながら自分で学習し大人になるのですから、「迷惑をかけるな」というのは「和」を重んじる日本人らしい子育ての仕方ということになります。
 
ただし、幼少期に迷惑をかけないことを良しとする考えを刷り込まれた人の思考は
「本当は○○したいけど、我慢する」ことになります。
そして自分も我慢しているため、相手に対しても我慢や空気を読むことを要求したり、相手の落ち度に対して不寛容になったりすることにつながります。
コロナ禍の「自粛警察」にもつながる話ですよね
 
では海外ではどうでしょうか
例えばインドの大人たちが子供たちに
「お前は人に迷惑かけて生きているのだから、人のことも許してあげなさい」と伝えます。
迷惑をかけて当たり前。人それぞれ違って当たり前だからこそ知らないうちに相手に迷惑をかけることもある。だからこそ相手のことを許してあげよう。
 
これって日本の会社組織にまさに必要なことじゃないでしょうか?まさに互いをカバーし合う組織に必要なことだと思いませんか?
人の数だけその人の「普通」があるものです。それぞれの考えを尊重するということは相手に対して寛容であるということです。違うことを恐れずに互いに考えを発信するためにはそれを許容する雰囲気が組織には求められます。
相手を許すためにはまずは自分を許すところから始めないと無理がでてしまいます。
「迷惑をかけたくない」という考えから周りの目を気にして我慢するのではなく、自分の気持ちは大切にする一方で周りの人を受け入れたりカバーしたりすることが日本の職場で日本人が「心理的安全性」を確保することに直結しそうです。
「人に迷惑かけて生きているのだから、人のことも許す」、あなたの職場でも流行らせてみませんか?

あなたは問題の解決を迫られたらどのような質問を自分に投げかけていますか?

 

コーチングでは、クライアントに対して効果的な質問を投げかけます。
クライアントとのやり取りだけではなく、自分の思考、行動の質を高めるためにも自分への質問が重要です。普段から自問自答している人でも、自分自身にどのような質問を向ける傾向があるのかを分析している人は少ないと思います。仕事や人間関係、人生で様々な問題を解決に向かわせる人たちは自分に対して効果的な質問をしています。

行き詰まる質問
なぜ、このようなことになってしまったのか?
この責任から逃れるにはどうすればいいだろうか?

可能性を拓く質問
この問題の解決策を3つあげるとしたら何だろう?
この問題を解決すると自分にとってどんな学びが得られるのか?

効果的な質問とは繰り返しがちな思考にとらわれずに視点を変えて前向きな行動に向かわせる質問のことです。
自分自身にどのような質問を向ける傾向があるのかを知り、行き詰まる質問を減らし可能性を拓く質問を増やしていくことは、自分の中のシナジーを創りだし、相手の可能性を引き出すことにつながると思います。

 

緊急事態宣言の延長と拡大が決まり、コロナに翻弄される日々がまだまだ続きそうです。間違いなくコロナ禍前の世の中に戻ることはないでしょう。そんなコロナウイルスに翻弄されるなかで、今年も新卒のフレッシュな社員たちが入社した企業も多いはずです。

【最初の壁がこの5月】
入社して一か月経ち、「そろそろ職場に慣れてきたかな?」と思っていると足元をすくわれるかもしれません。新入社員たちが迎える最初の壁がこのゴールデンウイーク後だと言われています。
いわゆる「5月病」と言われるものです。これは日本特有のものだと言われています。
 仕組みはいたって簡単です。緊張感をもって4月を乗り切った彼らからすると、仕事のやり方を少しずつ覚え職場自体に慣れてきたところで、連休に入ってリセットされてしまったのです。ちょうど体の疲れも出てくるころでもあり、学生時代の仲間と話をすることで、ついつい人と自分を比べてしまう人も多いことも作用します。学校で言えば、この時期から不登校の傾向が出ることと同じ原理です。
 
【先輩から一声かけてコミュニケーションを】
ましてこのコロナ禍の時代です。全体的にコミュニケーションが減少し、自分の世界に入りやすくなりストレスを抱えこみやすくなっている人も多いことが考えられます。
だからこその何気ない一声を先輩から掛けてみてください。
最近の若い方の傾向として「受け身」の姿勢が加速しています。ですが、とても素直な一面ももっているのも若手の特徴です。
 
【コミュニケーションは質?量?】
「若い人から声をかけるものだ」などと構えずに、気さくに先輩たちから声をかけることを続けてみてください。
信頼関係は日々の小さなコミュニケーションの積み重ねです。もちろん質も大切ですが、質の高いコミュニケーションがいきなりできることはまずないです。日々の積み重ねが関係性を高め、その結果質も向上していくと考えたほうが自然だと思いませんか?
ですから、かける言葉を一つでも増やしたり、あいさつの後にもう一言加えてみたりするところから始めてみるといいでしょう。
 
【じゃあ、どのように声をかければいいの?】
具体的な声掛けについて例を挙げます。
まずは代表的なNGワードからです
その①「大丈夫?」
ついつい使いがちな言葉ですよね。しかしこれはお勧めしません。なぜならこの言葉をかけると限りなく100パーセント「大丈夫です」と返ってくるからです。たとえ本当は大丈夫でなくてもです。
 
その②「○○ある?○○ない?」
例えば「わからないことある?」「質問ある?」などが代表的です。ある・ないの2択の質問をすると大概「ない」と答えが返ってきて会話が終わってしまいます。
2つの例を出しましたが、これって声をかける先輩の方々も覚えがありますよね?
 
【相手に選択権をゆだねる漠然とした聞き方】
では、どんな声掛けが効果的なのか・・・。間口の広い聞き方、いわゆるオープンクエスチョンをお勧めします。話す内容を相手にゆだねることになります。
YESかNoで答える事ではないので、会話が続きやすいです。漠然とした言葉のため、相手がその中で反応したことから会話が広がっていきます。
要は目的を相手に声をかけるということから、相手に話してもらうことへ意識を変えるといっても良いですね。
もしそれでも相手があまり言葉を発さなければ、今は話をする時ではないことはわかります。
 コロナ禍のなか、やり場のないもやもやをぶつけてしまっている人が目立ち始めているという報道も目にします。
ぜひ職場での会話量を増やし、新卒社員の心も皆さんの心も和らげてみてください。